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中東リポート&街角から

街角から

【マレーシア便り3】身の回りにあふれるハラール食品

西村佳壽子

拡大マレーシアのハラール・マーク。中央にアラビア文字で「ハラール」と書かれている。
 祝祭日の休暇を利用して、マレーシアの人は旅行によく出かける。私もその休暇を利用してカンボジアへ行く計画を立てた。その話を友達のムスリム(イスラム教徒)のザイさんに話したら、「私の家族も一緒に行っていいですか?プノンペンにはハラール食品を出すレストランはありますか?」と聞いて来た。考えたこともなかった「ハラール」についての質問をされて、私は戸惑った。「プノンペンにハラールのレストラン?」

 「ハラール」とは一体どういう意味なのだろう?早速、JICAシニア海外ボランティアで就職支援のアドバイザーをしている夫の産業職業訓練校で、イスラム教を教えているハジージャ先生にハラールの意味を尋ねてみた。私が差し出すノートに英語でこんなことを書いてくれた。

 「ハラールとは、ムスリムがしてもよいこと、食べることが出来るものです。ムスリムは豚肉を食べることが出来ません。犬に触れることが出来ません。結婚前に男性とセックスをしてはいけません。・・・・」

 彼女のメモを見ただけでも、ハラールって食べ物だけでなく、イスラム教の教えで、ムスリムに許されていることすべてという意味があることが分かった。

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 イスラムの聖典コーランでは「かれ(神)があなたがたに、(食べることを)禁じられるものは、死肉、血、豚肉、およびアッラー以外(の名)で供えられたものである」(日本ムスリム協会発行『日亜対訳注解聖クルアーン』)とある。

 イスラムの教えは、預言者ムハンマドが伝えた神の言葉を収めたコーランと、ムハンマド自身の言行伝承録のハディースがもとになっている。イスラム法はコーランとハディースに基づいて、神が人間に禁じている行為を「ハラーム」といい、許している行為を「ハラール」に分ける。

 つまり、ハラール食品と言いうのは、イスラム教徒が食べることを禁止されていない食品のことである。牛肉や鶏肉など禁止されていない肉でも、イスラム教に則って処理された食品のことで、豚肉や豚肉のエキスを使った食品、さらにアルコールやアルコール分が入っていない、イスラム教に則って処理されているものでなければならない。

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 マレーシアはムスリムのマレー人とともに、非ムスリムではない民族が暮らす多民族社会なので、ムスリムが食べてもよいとされる食品及び、使用してもよい商品には全てハラールの表示が明記されている。ムスリムの人たちは

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西村佳壽子(にしむら・かずこ)

マレーシア・サラワク州カチン市在住

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